女は「愛する」より「愛される」ほうが幸せになれる

女は「愛する」より「愛される」ほうが幸せになれる。

 

誰もが口にする言葉。

 

だけど、私はそうと思わない。

 

 

 

 

「三浦、これ午後の会議で使うからコピーよろしく」

 

 

 

高校を卒業して、そのまま就職した私の仕事はオフィスレディー。要するにOL。

 

 

パソコンを使ったりもするし、会議で使う資料のコピーもするし、お茶も配ったりする。

 

 

誕生日がくれば22歳になる私の友達は大学へ行って勉強をしている子もいれば、私と同じように働いてる子だっている。

 

 

きっと、その誰よりも繰り返しの毎日に飽き飽きしているのは私くらいだろう。

 

 

 

「コピーですね、はいわかりました」

 

 

 

私はにっこり笑ってコピー機へと向かう。

 

 

 

別に仕事が嫌なわけじゃない。

 

 

寧ろ、やりがいを感じている。

 

それでも、この繰り返しの毎日が飽きてきている。と心から思う。

 

 

 

たとえ、やりがいを感じてたって意味がない。

 

 

 

「沙菜ーお昼食堂行こう!」

 

 

入社した時から仲の良い沢辺こずえの声でもうそんな時間なのかと思う。

 

 

「待ってて、これコピーするから」

 

 

「はいよー」

 

 

 

そう言ってスマホをいじるこずえをチラッと見る。

 

 

友人を待っている間スマホをいじるってよく目にするけど、こずえは画になる。

 

 

ひとつひとつの仕草がW女の子Wを漂わせる。

 

 

 

「お待たせ、ごめんね」

 

 

コピーを終えて急いでこずえの元に駆け寄る。

 

 

 

「いいよいいよ。それより早く行こう」

 

 

 

スマホをポケットにしまって笑うこずえ。

 

 

それに応えるように私も笑って頷いた。

 

「あー、どうしよう。ハンバーグのAランチもいいしオムライスのBランチも捨てがたい…」

 

 

 

社員食堂について、席を取ってからお昼は何にしようかと悩み出すこずえ。

 

 

 

「じゃあ、私AランチにするからこずえはBランチにしなよ。半分こしよう?」

 

 

「え、いいの?じゃーそうしよう」

 

 

 

だって、そうでもしなきゃ昼食にありつけない気がする。

 

 

私はこずえと違って、こういう時はぱぱっと決めてしまうタイプ。

 

 

 

あれもいい、これもいい。なんて優柔不断すぎて何も出来なくなってしまう。

 

 

 

だけど、デートでこずえのように可愛い子がこんな風に悩んだら男はイチコロで落ちる。

 

 

 

「あ、そういえば昨日だったよね?沙菜のいとこの結婚式。どうだった?」

 

 

ランチを受け取り、席に着いたこずえはオムライスを半分にしながら聞いてきた。